葬儀に必要な香典の相場はいくら?適した袋や渡し方も解説
葬儀に参列する方は用意しておく必要のある香典。
しかし、葬祭の仕事に従事していない限り、普段から意識することのないものです。
そのため、「いくら包んだら良いか分からない!」という方もいるでしょう。
そこで今回は、香典の基礎知識を解説していきます。
遺族側も知っておくことで、葬儀の予算なども決めやすくなりますよ!
▼こんな方におすすめの記事▼
- そもそも香典について知らない方
- 年齢別の香典の相場を知りたい方
- 香典の入れ方・包み方を知りたい方
- 香典袋に書くことが曖昧な方
- 香典の渡し方について知りたい方
香典とは?
香典とは、故人に供える金品のこと。
もともとは、故人と関わりがあった人が「香木」を焚いて供えたことがはじまりです。
現在では、現金を香典袋に入れて霊前に供え供養の気持ちを形にしています。
お香やお花の代わりとされていますが「葬儀費用を助ける」といった意味も含むようになりました。
香典袋はコンビニでも手に入る
香典袋はコンビニやスーパーなど、比較的どこでも手に入るため事前に準備しておく必要はありません。
しかし、同時に結婚式などのお祝い事に使う「熨斗(のし)袋」も置いているため、決して間違えないようにしましょう。
また、仏教では、水引が黒と白で蓮の花が描かれている香典袋を使用しますが、神道・神式・キリスト教では、使用する香典袋が異なります。
事前に信仰宗教を確認しておきましょう。
年代別の香典相場をチェック!
香典は、故人との関係によって相場がことなります。
結婚式のお祝儀と同じような考え方といえるでしょう。
一般社団法人「全日本冠婚葬祭互助協会」が行った「香典に関するアンケート調査(平成28年度)」から、見える一般的な香典の相場は以下のとおりです。
【20代の最多回答額】3,000円〜10,000円
- 隣人・近所:3,000円
- 職場関係・知人・友人:5,000円
- おじ・おばよりも遠い親戚:5,000円
- 祖父母・兄弟姉妹・おじ・おば:10,000円
- 親:集計なし
【30代・40代の最多回答額】5,000円〜50,000円
- 隣人・近所:5,000円
- 職場関係・知人・友人:5,000円
- おじ・おばよりも遠い親戚:5,000円(40代の場合は10,000円)
- 祖父母・おじ・おば:10,000円
- 兄弟姉妹:30,000円
- 親:50,000円
【50代以上の最多回答額】5,000円〜100,000円
- 隣人・近所:5,000円
- 職場関係・知人・友人:5,000円
- おじ・おばよりも遠い親戚:10,000円
- 祖父母・おじ・おば:10,000円
- 兄弟姉妹:50,000円
- 親:100,000円
年齢に関係なく、職場関係・友人や知人などへの香典は5,000円であることが多いです。
しかし、長年お世話になった同僚や友人などへは、多く入れることもあります。
香典を持参するのはいつ?
お通夜と葬儀、どちらも参列する方のなかには、「いつ香典を持参すれば良いの?」と疑問を持つ方もいるでしょう。
実際、一般社団法人「全日本冠婚葬祭互助協会」が行った「香典に関するアンケート調査(平成28年度)」では、7,425件中「お通夜に持参する」が5,418件、「告別式に持参する」が2,007件という結果でした。
ですが、東北地方と四国地方では告別式に持参する割合が多いです。
地域によって慣習が異なることを念頭に入れておく必要があります。
また、急なお通夜で香典が準備できなかった場合でも、葬儀・告別式に持参すれば問題ありません。
香典の書き方と包み方
香典袋に包むときは、内袋の表面にお札の裏面がくるように入れます。
お札を出したときに、「千円」「壱万円」がすぐに見えるように入れると親切です。
内袋を中央におき、香典袋の折り目にそって包みますが後ろは、上の折り目が前にくるようにします。
「目をつぶって見えるように折る」と覚えておくと良いでしょう。
また、香典袋の表上段に「御霊前(浄土真宗のみ使用不可)」「御香料」「御香典」いずれかを手書きし、下段に自身のフルネームを記載します。
内袋の裏には以下を記載することで、香典を整理する遺族の負担を軽減できますよ。
- 郵便番号
- 住所
- 氏名
- 金額
金額には「壱」「弐」「萬」というように旧字体の漢数字を使用してください。
香典の渡し方
香典は、左開きになるように袱紗に包み持参します。
- 「このたびはご愁傷さまでございます」などのお悔やみの言葉を伝えて一礼
- 「御霊前にお供えください」など一言添え、袱紗の上にのせて相手から読める方向にして渡す
受付へ渡す前に袱紗から出して、準備しておくとスムーズです。
香典のタブーに気をつけて!
香典の相場をチェックしたものの、「少なかったかも」と不安になる方もいるのではないでしょうか。
しかし、追加の香典を用意するのは「不幸を重ねる」という考えから、NG行動とされています。
追加で香典を渡すのは控えましょう。
また、香典は「取り急ぎ用意した」という考えから、新札を包むのはタブーとされてきました。
ですが、近年ではキャッシュレス化・新札が簡単に手に入るということもあり、ひと昔前よりも気にする必要はありません。
引き落としたお札が、新札だった場合は折り目を付けてから包むと良いでしょう。
香典の相場は5,000円以上
今回は葬儀に参列する方へ向けて、香典の基礎知識を解説してきました。
香典には、故人に対する供養の気持ちや葬儀費用を助けるなどの意味があります。
遺族側からは香典返しなどがあるため、5,000円以上を包むのが一般的です。
自身の年齢や故人との関係によって、5,000円〜100,000円と香典の相場は大きく左右します。
金品という形ではありますが、故人や遺族への気持ちをお渡ししましょう。